資格取得のメリット

資格取得の主なメリットとしては、以下が挙げられるかと思います。

1.英語力・法律力の証明

英語で取得できる法律系の初歩資格です。英語系資格(TOEIC、TOEFL等)へのプラスアルファとして、日常生活に役立つ法律知識を身に付けることで、周囲と差別化できます。

2.税法の体系的知識が手っ取り早く身に付く。

基本的な知識は米国法をベースに身に付け、そこからニーズに応じて各国法にアジャストしていくとの手法が使えます。

3.資格試験は全般に、日本より米国の方が効率が良い。

日本の資格試験は全般に、日本人らしい職人芸を発揮してか、細かいことまで聞かれることが多かった印象を個人的には持っています。
米国の試験は、当方が関わったものを振り返る限り、「大体分かっていれば良い」というテイストの試験が多かったです。
頭の作りが大雑把な人(私)からすると、最初に感じる英語のハードルさえ超えてしまえば、米国の試験の方が実は対応し易いというのが実感でした。
最初から合格者数の制限ありきで、落とすために競争試験を行うのか、ある程度の能力基準さえ満たしていれば合格としてしまって、後は実社会での競争に委ねることで質を確保していくのか、との基本思想の違いも背景にあるかもしれません。

4.税法の勉強を通じて米国社会を理解できる。

各種控除等、税法は政治(優遇政策、弱者保護等)と結びついている面も多く、米国税法を通じて、米国の社会・政治を学べます。
また、教材や試験問題で出てくる米国内の各種地名を都度調べることで、米国各地を旅行した気分になれるとの副次的な効用もありました。笑

5.就職・転職に役立つ

これは個人的には直接経験していないので未知数ですが、英語力や法律(税法)のスキルがあることの証明になることは間違いありませんので、周囲と差別化する一要素として、取得しておいて損になることはないとは言えると思います※。

※少なくとも日本での就職・転職を前提とする限り、他資格と組み合わせてダブル資格としないと厳しいと主張するものとして、以下等がありました。
福留聡『公認会計士・税理士・米国公認会計士・米国税理士 資格取得・就職・転職・開業ガイドブック』

他方で、米国法人であれば、米国税理士の資格のみで採用されている例もあります(元々が米国の資格ですので、当然といえば当然ですが)。その他、筆者がざっと見た限りでは、日本における就職・転職であっても、米国税理士(EA)を必要資格の一つとして挙げているものは見受けられました。

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